虹とキリン

新旧　白い巨塔

　最近、三夜に渡って「白い巨塔」のスペシャル版を放映していますが、先日たまたま「白い巨塔」の再放送を目にしました。と言っても、唐沢さん主演のではなく古い方、故・田宮氏主演の再放送です。

　田宮版は初めて見たのですが、今見ると意外なキャストでそこが面白いですね。つい新旧のキャストを見比べてしまいます。
　見たのは医療裁判の件だったのですが、原告側の奥さん役が田宮版では中村玉緒さんでした。唐沢版のかたせ梨乃さんも心の振幅の大きさをうまく表現していたと思いますが、玉緒さんの方はそれにもまして「迫力」を感じました。

　唐沢版のキャストは、大体オリジナルの田宮版と似通っている人を当てているようですが、中にはキャラクターそのものを一新しているケースもあります。代表例が二人の弁護士でしょう。
　財前教授側の国平弁護士役は、田宮版が小林昭二さん。仮面ライダーのおやっさん役で有名ですね。年配の堅実な弁護士と言う感じです。対して唐沢版の国平弁護士役は及川光博さん。ミッチーです（笑）こちらは若くクールな弁護士というイメージです。
　原告側弁護士、関口弁護士役は田宮版が児玉清さんで唐沢版が上川隆也さん。この関口弁護士の方は、物語の中での扱い方そのものが大きく変わっています。児玉さんの関口弁護士は正義感に溢れ誠実な人物として扱われていますが、上川さんの方は最初「勝てる見込みがない裁判だから」と着手金を受け取りつつやる気のない態度でした。

　この両弁護士のギャップが一番目立っていて、個人的には楽しめました。